MHIヴェスタス、世界最大の洋上風力発電設備4基を供給  商用化へ一歩

2014年7月4日 19:44

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 三菱重工とデンマーク・ヴェスタス社の洋上風力発電合弁会社であるMHIヴェスタスは4日、同国の風力発電開発会社、スコウゴー・インベスト社およびエネルギーセンター・ノーア社両社との間で、出力8000kWの V164洋上風力発電設備4基を供給することで合意したと発表した。

 V164洋上風力発電設備は、世界最大の出力規模で、4基はいずれもデンマーク西部で実施予定の洋上風力発電プロジェクト(ヴェリングマースクプロジェクト)用に納入される。これにより、V164の開発は商用化へ一歩近づくことになる。

 ヴェスタス社は、陸上風力発電設備で世界第1位、洋上風力発電設備で第2位の有力メーカーで、同社の風力発電設備は73カ国で導入されている。そのうち洋上風力発電設備は、1990年にデンマークで初号機を建設して以降、現在までに581基(約141万kW)に及んでいる。

 三菱重工は、1982年に日本で初の風力発電商用機を納入し、現在までに4200機(約440万kW)以上を国内外に納めている。

 両社は今年4月、折半出資による洋上風力発電の合弁会社MHIヴェスタスを発足させた。合弁会社は、洋上風力発電設備の開発・設計・調達・製造から販売・アフターサービスまでを手がけており、V164 の試作初号機は今年初めにウスタイルにあるデンマーク国立試験場に設置され、試験が行われている。

 洋上風力発電市場は、英国、ドイツを始めとする北海沿岸諸国を中心に、大きな成長が見込まれており、MHIヴェスタスは今後、大型機を軸として、活発な受注活動を展開していくことにしている。(記事:南条 誠・記事一覧を見る

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