衛星写真を使用した調査で、コウテイペンギンが従来考えられていたより移動していることが判明

2014年6月25日 15:39

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記事提供元:スラド

headless 曰く、 コウテイペンギンは常に同じ場所で繁殖すると考えられてきたが、衛星写真を使用した最新の研究成果によると、必ずしも同じ場所に戻ってくるとは限らないことが分かったという(ミネソタ大学のニュース記事Slashdot)。

 米ミネソタ大学の調査によると、コウテイペンギンが繁殖のために同じ場所に戻らかなった例が3年間で6例あり、南極半島では新たなコロニーも発見されたそうだ。コウテイペンギンが間違いなく毎年同じ場所に戻ってくるとすれば、新たなコロニーができることはない。このことから、コウテイペンギンは複数のコロニーを移動していると考えられるという。

 ドキュメンタリー映画「皇帝ペンギン」で紹介されたペトレル諸島の「Pointe Géologie」と呼ばれるコロニーは60年以上にわたって研究が続けられているが、南極海の温度が上昇した1970年代後半にはペンギンの数が半減。研究者らは温度上昇がコウテイペンギンの生存率に悪影響を与えると考えていた。また、このコロニーは孤立していると考えられていたが、衛星写真によると移動可能な距離にいくつものコロニーが存在することが判明したという。そのため、以前の場所に戻ってこないペンギンたちは死んだのではなく、別の場所に移動した可能性もあるとのことだ。

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