CDの魅力を蘇らせる! 新興音楽出版社の戦略とは

2014年6月16日 18:20

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記事提供元:Billboard JAPAN

 6月21日号の米ビルボード誌では、崩壊しかかっているCD市場に希望を持ち続け、全力を尽くすニューヨークの新興音楽出版社、ZinePak(ジンパック)を取り上げている。

 ZinePakは、ミニ雑誌や商品とCDをパッケージングすることで、音楽を物体として持つことの喜びを再び取り戻させようと奮闘している。たとえば、ケイティ・ペリーのアルバム『プリズム』の同社バージョンには、ファンが爪に貼れるシールが付いているのだ。

 「我々はよく、アルバムのCDを買ったのは10年ぶりだという話をソーシャル・メディアやメールで聞きます」と話すのは創立者のひとり、Kim Kaupeだ。Kaupeともう一人の創立者、Brittany Hodakは、広告業界の出身ながら、より熱心なファンを対象にした販売が出来ると見込んで仕事を辞めたという。

 この挑戦は大変な事であることは彼女たちも認識している。ニューヨーク・タイムズ紙の4月号によると、CDのセールスは10年前のおよそ4分の1だ。しかしながら、米大手スーパーマーケットチェーン、ウォルマートにおいては、上述のペリーとのコラボや、テイラー・スウィフトの『レッド』、ジャスティン・ビーバーの『ビリーヴ』をおよそ200万セット売り上げたとしており、販売総額は2,500万ドル(約2億5,400万円)にも上るという。また、Zinepak盤の好調により、【アカデミー・オブ・カントリーミュージック・アワード】のオムニバスCDが米ビルボードのカントリー・チャート5位に入ったのにも貢献した。

 ZinePakはファン・イベントに手を広げることでリスクを分散しているものの、やはり軸にしているのはCDとのこと。Kaupeは「大勢のファンのわずか一部でも、彼らの期待に十分に応えることが大切なのです」と話している。

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