STAP問題、改革委員会からの提言が公表される

2014年6月13日 18:36

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記事提供元:スラド

kazekiri 曰く、 理研の研究不正再発防止のための改革委員会から研究不正再発防止のための提言書が公開された。改革委員会は理研の野依理事長直轄で外部有識者を招聘して構成されており、論文不正の調査委員会の範疇の留まらない幅広い検証を行なってきた。

 今回の提言書によれば、事前報道以上の新たに発覚した事実は特になく、STAP細胞の万能性を示すためのES細胞との比較画像が同一の細胞であった件や数日前の遠藤高帆上級研究員による解析でFI-SC細胞とされていたものがES細胞とTS細胞を混ぜたものである可能性が高いという結果が出た件などのほか、通常とは異なる小保方氏の採用経緯や隔離された実験環境などを指摘している。それらを踏まえ、再発防止のために小保方氏、笹井氏への厳しい処分の他、竹市CDBセンター長、コンプライアンス担当理事及び研究担当理事への処分を求めている。また、CDBを解体し、トップ層の交代と研究分野及び体制を再構築することも求め、さらに理研のガバナンス再構築、理事長直轄による不正防止のための組織を構築することを求めている。

 現在、理研CDB内で行われているSTAP現象の再現実験については、小保方チームがSTAP現象の発生を完成していたかどうかが明らかにならないため、熟練した研究者が監視役として同席した上での小保方氏自身により再現を求めている。さらに、論文不正の調査委員会では不正が認定されていないNatureへの第2論文について、先述したような新たな疑義が出ている以上研究不正行為の事実そのものの全容解明は未だなされていないと判断し、新たに「監視委員会」を設置し、そこで2本のNature論文の検証を徹底して行うことを求めている。

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