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福島県民の90人が甲状腺がんの疑い
福島県は「甲状腺検査」を2011年10月から行っているが、19日、13年の進捗状況と結果を発表した。それによると、3年間の合計で甲状腺がん、もしくは疑いがある人は90人に上った。
2013年度の検査は、13年4月22日から開始し、34 市町村の対象者(約15万8 000人)について検査を実施した。また、13年度末までに、1回目の甲状腺検査(先行検査)が終了し、11年10月からの全体の受診率は80.2%となっている。
3年間の細胞診結果(14 年 3月 31日現在) は、11年度は、悪性ないし悪性疑い 15人(手術13人:良性結節1人、乳頭癌11人、低分化癌疑い1人)となった。このうち男性は5人、女性 女性は10人だった。平均年齢は 17.3±2.0 歳 (13-20 歳)、震災当時 15.7±1.9歳(11~18 歳)。平均腫瘍径は14.1±6.6mm(6.0~33.0mm)。
12年度は、悪性ないし悪性疑い 54人(手術36人:乳頭癌36人) 、このうち、男性が21人、女性が33人。平均年齢は17.2±2.7 歳(8~21 歳)、震災当時 14.9±2.6歳(6~18 歳)。平均腫瘍径は14.5±7.9mm(5.2~40.5mm)。
14年度は、悪性ないし悪性疑い21 人(手術2人:乳頭癌2人) 、このうち、男性が6人、女性が15人。平均年齢は16.0±3.1 歳(11~20歳)、震災当時 13.5±3.0歳(8~18歳)。平均腫瘍径13.4±6.8mm(5.1~30.3mm)。
これらの結果、細胞診などによる悪性ないし悪性疑いがある人は3年間で90人となった。このうち、手術をした人は51人、良性結節が1人、乳頭癌が49 人、低分化癌疑い1人だった。男性は32人、女は58人。平均年齢は16.9±2.7 歳(8~21歳)で、震災当時は14.7±2.7 歳(6~18歳)である。平均腫瘍径 14.2±7.4mm(5.1~40.5mm)となった。 また、このうち、基本調査問診票を提出した人は45人(50%)で結果通知されたのが34人である。そのうち、1mSv未満の方が21人(61.8%)となっている。今後も、引き続き問診票の意義や重要性を説明し、提出してもらうよう働きかけていくという。
また、12年11月1日から実施している、福島県外の検査実施機関については、14年4月18日現在、全ての都道府県において、86の検査実施機関と協定を締結している。なお、受診者29万5511 名のうち 97.1%の受診者については検査結果が確定し、結果通知を発送しているとした。
この「県民健康調査」甲状腺検査は、子どもたちの健康を長期に見守っていくのが目的。この3年間で震災当時14.7歳の子ども90名の健康に害が及んでいる。県では14年4月2日より「本格検査」として、2回目の検査を開始しているというが、早急な対策や事態の終息を願いたい。 (編集担当:慶尾六郎)
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