STAP問題で論文に対する新たな疑義があったことが明らかになる

2014年5月23日 16:14

印刷

記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward 曰く、 理化学研究所(理研)が「不正」認定を行い一段落したと思われていたSTAP細胞に関する論文の捏造・不正問題だが、不正と認定された2つの画像以外にも、複数の画像やグラフについて疑義があること理研のチームが指摘していたことが明らかになった(NHK47NEWS)。

NHKによると、「2種類の異なる細胞から作ったというマウスの写真2枚は、実際には両方とも同じ種類の細胞から作られたマウスの写真だった」「異なる種類のマウスで撮影したという2枚の写真が実際には1匹のマウスの写真だった」という。さらに、自動的に作成されるはずのグラフが手作業で作られたように見える、という疑義もあるという。

 これは理研内から指摘があったものだが、理研側は「あくまで情報提供なので正式な調査をする予定はない」「取り下げの勧告を行っているため新たな疑義があっても調査は行う必要はない」としているという。

 毎日新聞によると、問題の画像はSTAP細胞の万能性を示すためのもので、STAP細胞を使ったとされる実験結果の画像を「胚性幹細胞(ES細胞)による実験結果」として掲載していたという。今回問題が明らかになった画像が掲載されている論文は、理研の調査委員会が不正と認定した画像が掲載されている論文とは異なる論文に掲載されているとのこと。

 一方、小保方氏側は「(問題の)写真は小保方氏ではなく若山先生の担当分野」と主張、反論と批判をしている模様。

 スラッシュドットのコメントを読む | サイエンスセクション | 日本 | サイエンス

 関連ストーリー:
STAP問題、再審査は行わず調査委員会での不正認定が確定 2014年05月08日
論文データの不正操作疑惑、京大の山中教授にまで飛び火 2014年04月30日
STAP問題調査委員長が執筆した論文に対し画像修正疑惑が挙がる 2014年04月25日

 

※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。

関連記事