南極大陸の融解速度が速まっている

2014年5月22日 07:00

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward 曰く、 先日NASAが発表したところによると、南極大陸の太平洋側のアムンゼン海に面する6本の氷河の融解が従来の予想を上回るペースで進み、後退を食い止めるのは不可能な状態になっているという。そして、欧州宇宙機関(ESA)の地球観測衛星Cryosatの測定によると、南極大陸の溶解損失は世界の海面を1年あたり約0.43mmほど押し上げる効果があるという(CNNBBCWiley Online Libraryslashdot)。

 Cryosatの2010年から2013年までの測定データと2005年までに他の衛星で調査したデータを合わせて計算したところ、南極の氷床の平均標高は毎年2cmほど下がっているとのこと。南極を西南極、東南極、南極半島の三つのセクターに分割した場合、とくに西南極の氷床の減少が早くなっているようだ。理由としては気候変動によって、西南極に暖かく強い風が当たるようになったためだとしている。またAFPBBニュースの記事によると、南極海に吹く風は過去1000年で最も強くなっているという。

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