米下級判事、米国の捜査令状で米国外のサーバーに保存されたデータの開示を求めることが可能との判断を示す

2014年4月29日 11:24

印刷

記事提供元:スラド

米国・ニューヨークの下級判事が、ユーザーのデータが米国外のサーバーに保存されている場合であっても、米政府が発行した捜査令状で米国内のインターネットサービス提供企業に対して電子メールやユーザー情報などの開示を求めることが可能とする判断を示したそうだ(Reutersの記事TechNet Blogs — Microsoft on the Issuesの記事RTの記事本家/.)。

令状はMicrosoft提供の電子メールサービスを使用しているユーザーのアカウント情報や送受信した電子メール、利用状況などの開示を求めるもの。しかし、該当するユーザーのデータはアイルランド・ダブリンのサーバーに保存されており、Microsoftは米国の令状を使って国外で家宅捜索をできないのと同様に、国外に保存されたデータの開示を要求することはできないと主張していた。これに対して判事は、電子メールに関する捜査令状は文書提出命令と同様のもので、文書が国外にある場合でも開示する義務があると説明しているという。この判断についてMicrosoftでは、連邦地裁判事による再検討を求める予定とのことだ。 スラッシュドットのコメントを読む | ITセクション | 法廷 | クラウド | インターネット | IT | アメリカ合衆国 | ストレージ

 関連ストーリー:
Microsoft、批判を受けてユーザーのメールなどを無断で調査しないことを決定 2014年03月30日
Appleも米政府当局からの顧客データ開示要請件数を公表 2013年06月20日
動物愛護団体PETA、ハフポの匿名コメント投稿者を訴えようとする 2013年05月30日
カリフォルニア、企業が収集した消費者データを開示させる法律を策定 2013年04月08日
民事訴訟法改正で実現可能になった「日本に支店を有していない海外企業」に対する訴訟、日本初の事案は対FC2 2013年02月21日
警察は Google をプリコグとして使用できるか? 2012年06月11日
警視庁、2ちゃんねるのサーバーは「管理責任を免れるため」米国や中南米を転々と移されていたと主張 2012年03月09日
海外サーバーで児童ポルノを提供していたサイト運営者、逮捕される 2009年02月18日
2ちゃんねる、海外企業に譲渡される 2009年01月02日

 

※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。

関連記事