「赤外線を可視化できるコンタクトレンズ」は実現できるか

2014年4月4日 08:00

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward 曰く、 もし人間が手軽に赤外線を見ることができれば、医師が血液の流れを観測したり、土木技術者が熱や化学物質の漏れなどをチェックしたりと、さまざまな分野への応用ができると期待されている。しかし、現在使われている赤外線可視化する装置(暗視装置)は冷却が必要であることからある程度のサイズが必要となる。しかし、ミシガン大学の研究者Zhaohui Zhong氏らのチームが、冷却なしで赤外線を可視化できるという手法を開発したという(Singularity HUBWIREDslashdot)。

 研究チームは、炭素素材の一種であるグラフェンを用いた超薄赤外光センサーの開発に成功したという。グラフェンが室温環境で赤外スペクトルを感知できることは以前より知られていたが、生成される電気信号が弱く、十分な感度を得ることができていなかった。研究チームは2つのグラフェン層の間に絶縁層を配置することでより大きな電流を流す手法を開発したという。これにより、赤外線を可視画像に変換するのに十分な電気信号に変換することが可能になったという。

 この技術を使えば、メガネやコンタクトレンズに赤外線可視化機能を組み込むことができる可能性があるという。ただし感度の問題は解決したものの、利用可能な温度環境が制限されているため、実用化にはまだ数年を要するそうだ。

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