関連記事
日産自動車、シナジー効果を求めてルノーと主要4機能の統合図る
17日、日産自動車は親会社であるルノーと、2016年までに少なくとも年間43億ユーロのシナジー効果の創出を目標に、4月1日から主要4機能の統合を開始すると発表した。
4つのアライアンス機能と役員体制は以下の通り。
■研究・開発
コモン・モジュール・ファミリー(新世代設計技術CMF)開発、先行開発、パワートレーン開発(電気自動車を含む)、システム開発、実験施設および実験機能。両社の共通プラットフォーム・共通部品担当ダイレクターである山口豪氏が、アライアンス副社長に就任して統括する。
■生産技術・物流
グローバル生産戦略(ソーシングを含む)、生産工程技術、生産管理およびサプライ・チェーン・マネジメントを対象とし、日産自動車の車両生産技術担当CVP・木村昌平氏が、アライアンス副社長に就任して統括する。
■購買
ルノー・ニッサン・パーチェシング・オーガニザーション(ルノー・日産共同購買組織)のマネージング・ダイレクターであるクリスチャン ヴァンデンヘンデ氏が、アライアンス副社長に就任し統括する。
■人事
グローバル事業の各社共通のタレント・マネジメント方針を含め、アライアンス全体を網羅する共通の人事プロセスを導入。ルノーの人事担当副社長・マリー フランソワーズ ダムザン氏が、アライアンス副社長に就任してアライアンス人事を統括する。また、日産自動車CEOオフィスとグローバル人事担当常務執行役員・グレッグ ケリー氏がアライアンス副社長に就任してアライアンス タレント・マネジメントを担当する。
4機能の統合は、労働組合への説明を経て、両社の経営会議および取締役会において確定した。また、就任したアライアンス副社長は新たに設立するアライアンス マネジメント・コミッティの監督のもと、ルノーと日産共同でマネジメントにあたる。
この統合について、両社のCEOであるゴーン氏は「これら4つの重点機能の統合は、即時に、更なる効率化とより大きなスケール・メリットを実現します。そのシナジー効果を活かし、お客さまに今まで以上に価値ある商品をご提供すると共に、引き続きイノベーションをリードしていきます」とコメントした。
これまで、ルノー・日産アライアンスは情報システム・物流・税・通関および購買等の分野で機能統合を進めてきた。そしてその発足以来、アライアンスは飛躍的な成長を遂げている。現在では自動車販売台数が世界第4位に成長し、ダイムラー・三菱自動車・アフトヴァース・アショック レイランド・東風汽車をはじめとする数々の提携・協業・合弁事業を行っており、今後の発展が期待されている。(記事:松平智敬・記事一覧を見る)
スポンサードリンク