2015年度の米国科学予算、科学計算関連は大幅に増加 核融合や天文分野は減少に

2014年3月11日 12:00

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記事提供元:スラド

taraiok 曰く、 オバマ米大統領が米議会に提出した2015年度予算案の概算要求は3兆9010億ドルと、大型の予算案となっている。Science Magazineはこの予算案に対して、高度コンピューター技術分野の思わぬ勝利、天文学分野は敗北したと評している(ホワイトハウスScience Magazineアメリカ大学協会The Planetary Societyslashdot)。

 具体的には、コンピューター関連や高度な科学計算研究には5.41億ドルの予算が付いている。これは前年度よりも13.2%と大幅にアップしている。また、基礎エネルギー科学(BES)は5.5%増となっている。核物理学関連は4.3%増となっている。

 これとは対照的に、核融合関連の研究は17.6%と大幅に予算がカットされた。国際貢献を重視し、国内での研究費用を抑制する方向であるという。また米国内にある小型核融合実験施設のうちトカマク型の研究炉を閉鎖するよう求めている。同様に高エネルギー物理学も6.6%下がって敗者となった。

 さらに、天体物理学分野で大きな影響を受けたのが飛行天文台SOFIAだ。ハッブル望遠鏡に次ぐ高い運用経費が掛かることから予算抑制の対象となった。ほかの競争力のある科学ミッションに予算を割くべきだとしている。アメリカ大学協会はこの内容に対し批判する意見を公表した。また惑星協会もNASAの予算について批判している。

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