量産間近? フォルクスワーゲンが斬新なSUVコンセプトを発表

2014年3月10日 11:24

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記事提供元:エコノミックニュース

VW T-ROCのシルエットを決定するクリーンで力強い印象のサイドビュー。フロントウインドー、大型ルーフスポイラー、リヤウインドの曲線とともに、クーペのような流麗なイメージだ。デチャッタブル・ルーフを取り除いてサイドウインドーを開ければ、コンバーチブルに変わるというわけだ。

VW T-ROCのシルエットを決定するクリーンで力強い印象のサイドビュー。フロントウインドー、大型ルーフスポイラー、リヤウインドの曲線とともに、クーペのような流麗なイメージだ。デチャッタブル・ルーフを取り除いてサイドウインドーを開ければ、コンバーチブルに変わるというわけだ。[写真拡大]

 フォルクスワーゲン(VW)がとても魅力的なコンパクトSUVのコンセプトモデルを発表した。3月6日からスイスで開催しているジュネーブショーで世界初公開した「T-ROC」である。

 このコンセプトカーは現行のVWゴルフのプラットフォーム、いわゆるモジュラートタンスバースマトリクス(MQB)を使ったモデルで、同社のSUVのなかでもっとも小さなクルマとなる。ボディサイズは全長×全幅×全高4179×1831×1501mm。ホイールベースは2595mm。車重は1420kgとこのサイズのSUVとしては軽量だ。

 T-ROCの特徴は、そのスタイリングにある。2枚に分割して取り外せるルーフを開けた開放的なキャビンは、SUVでありながらコンバーチブルとなる。つまり、スペシャルティカーの要素も兼ね備えているというわけだ。

 そのサイドビューはクリーンで力強い印象だ。これがこのクルマのシルエットを決定するだけでなく、フロントウインドー、大型ルーフスポイラー、リヤウインドの曲線とともに、クーペのような流麗なイメージを与えている。真横から見ると、C ピラーがロールオーバーバーのように映る。このバーとフロントのウインドーフレームの間にあるのが、2枚のデチャッタブル・ルーフパネル。それを取り除いてサイドウインドーを開ければ、コンバーチブルに変わる。

 搭載するパワーユニットは2リッター直噴ディーゼルターボエンジンに7速DSGトランスミッションを組み合わせる。同エンジンはゴルフGTDに搭載するユニットと共通で、最高出力184ps(135kW)、わずか1750rpmから発生する最大トルク38.8kg.m(380Nm)によって、0-100km/h加速を6.9秒で完了し、トップスピードは210km/hに達するという。その高性能に対して燃費は4.9リッター/100km(20.4km/リッター)と優秀な値となっている。

 駆動方式はVW独自の4輪駆動システム「4MOTION」で、「ストリート」「オフロード」「スノー」の走行モードを備えている。これに、ヒルスタート&ヒルディセント・アシスト機構などのSUVとして有効なアシスタントシステムが加わる。ホイールサイズは19インチの大径でタイヤは245/45R19サイズが選択された。

 このSUVコンセプトについて、発売の時期、価格などのアナウンスはないが、相当に期待できるモデルであることは確かだ。現在、同社ではトゥアレグ、ティグアンという2種のSUVをラインアップしているが、その末弟に新型は位置するようだ。量産仕様の開発は急ピッチで進んでいるという。(編集担当:吉田恒)

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