ミッションを終えて今年地球近くに戻ってくる宇宙探査機ISEE-3/ICE、ハードウェア破棄のため通信できず

2014年3月7日 20:42

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記事提供元:スラド

taraiok 曰く、 1978年にNASAとESA(欧州宇宙機関)が共同で打ち上げた太陽風探査機/彗星探査機ISEE-3/ICEは、1997年に運用が終了、現在は太陽を回る軌道を飛んでいる。運用は終了しているとはいえ、NASAが2008年に動作確認を行ったところ、13のシステムのうち12個は正常に動作し、推進剤も残っていることが確認された。そのため、再利用の検討も行われたようだ。しかし、再利用は簡単ではないという。その理由は、同探査機との通信に必要なハードウェアがすでに破棄されているからだ(xkcdThe Planetary SocietyISEE3returnsslashdot)。

 同探査機はラグランジュ点を周回するハロー軌道上に配置された最初の宇宙船で、ジャコビニ・ツィナー彗星の核部分から7800km離れた尾の部分を飛んで成分の分析を行った。同機は地球よりも速い速度で移動しており、今年の8月には地球近くに戻ってくる計算になるという。

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