介護現場の救世主となるか!?ロボット技術を駆使して介護支援

2014年2月12日 09:49

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記事提供元:エコノミックニュース

 急速に進む超高齢化とそれに比べて不足している介護人材の問題を解消すべく、ロボット技術の介護利用が盛んになっている。経済産業省と厚生労働省による「ロボット技術の介護利用における重点分野」に沿った取り組みが進むほか、我が国の「生活支援ロボット実用化プロジェクト」で得られた成果が採用された、生活支援ロボットの国際安全規格ISO13482が発行されるなど、介護分野でのロボット活用が活発化している。

 2013年6月に閣議決定された「日本再興戦略」では、「ロボット介護機器開発5か年計画」が盛り込まれており、ロボット介護機器の開発と導入に戦略的に取り組むこととされた。これを受けて経済産業省と厚生労働省は「ロボット技術の介護利用における重点分野」を策定したが、今年2月3日には重点分野の改訂版が示され、新たに5分野8項目となった。

 「移乗介助分野」では、ロボット技術を用いて介助者のパワーアシストを行う装着型の機器と、抱え上げ動作のパワーアシストを行う非装着型の機器に取り組む。「移動支援分野」では、外出をサポートして荷物の運搬などできるロボット技術を用いた歩行支援機器のほか、特にトイレへの往復やトイレ内での姿勢保持を支援する歩行支援機器を開発する。

 「排泄支援分野」では排泄物の処理にロボット技術を用いた設置位置の調整可能なトイレを重点的に開発する。「認知症の方の見守り分野」では、介護施設および在宅介護で使用する転倒検知センサーや外部通信機能を備えたロボット技術を用いた機器のプラットフォームに着目する。「入浴支援分野」では、浴槽に出入りする際の一連の動作を支援する機器に取り組む。

 これら5分野8項目について、3月から公募に基づいたロボット介護機器の開発支援事業が展開されるほか、大規模な実証支援の公募も開始される予定。

 介護労働の現場は、肉体的に非常に負担の大きい作業が多いにも関わらず女性労働者の割合が多く、約8割を占めている。作業負担の大きさとそれに比較して低い給与水準などから、資格を持っていても介護に従事しない潜在的有資格者も多く、離職率も高い。世界でもトップレベルの日本のロボット技術を生かし、来るべき超高齢化を不安なく迎える準備ができることを願ってやまない。(編集担当:横井楓)

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