AdobeのDRM関連システムのアップデートにより今後古い電子書籍が読めなくなる可能性

2014年2月7日 08:00

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記事提供元:スラド

taraiok 曰く、 過去にDRMはさまざまな弊害を引き起こした。EAのシムシティソニーのRooktKitスキャンダルUbisoftなどの企業が愚かな方法でDRMを使用し、顧客に損害を与えたことは記憶に新しい。そうした企業のリストにAdobeが新たに加わることになりそうだ。

 Adobeは1月21日、PDFや電子書籍向けのDRMソリューション「Adobe Content Server 5」を発売した。しかし、このAdobe Content Server 5のDRMは過去に使用されていたAdobe Content Server 3.xとは互換性がないという。そのため、今後Ver.3.x系DRMで保護された電子書籍作品が読めなくなる可能性があるという(The Digital ReaderThe Digital Readerhon.jpslashdot)。

 Adobeが投稿したYouTube動画によると、Adobe側はebookストア、アプリおよびデバイスメーカーといったユーザーに対し、2014年7月までに新たなDRMにアップグレードするよう要求していたという。この時点でAdobeは古いDRMのサポートを終了する計画であったようだ。現時点でAdobeはこの方針を撤回しているが、実行していればVer.3.x系DRMで保護された電子書籍を購入したユーザーに大きな混乱を引き起こす可能性があった。なお、hon.jpによると、Ver.3.x系DRMは日本での採用事例はほとんどないとのこと(The Digital Readerhon.jp)。

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