関連記事
日東電工、14年3月期業績予測の上方修正を発表
31日、日東電工<6988>は2014年3月期の連結業績予想を、従来の予想であった、売上高7280億円、営業利益620億円、経常利益590億円、当期純利益410億円から上方修正すると発表した。修正後の予想は、売上高が前年比10.2%アップの7400億円、営業利益が前年比3.6%ダウンの660億円。営業利益については、従来の予想よりも6.4%上方修正させた。
日東電工は13年の12月に業績予測の下方修正を行っている。同日に大阪市内で日東電工の武内徹取締役が会見を行い、今回の上方修正を発表した。12月のタッチパネル用フィルムの受注が、予想していたよりも落ち込まなかったことが、今回の上方修正に繋がったものとみられる。
中国市場での情報機能材料の在庫調整による落ち込みを厳しく見込んでいたものの、旧正月前の増産などにより、テレビ向け偏光板の売り上げプラスなどが補う形となった。去年の12月の下方修正に関しては、やや保守的な見方がなされ過ぎていたようだ。
そしてタッチパネルは中国の顧客間においてどんどんと浸透しつつあり、また大手メーカーの中には、タブレット端末の新しいモデルを予定していた時期よりも前倒しで生産しようとする動きもあることから、今回こうして業績予想の見直しが行われたようだ。
13年4~12月期の連結業績は、売上高が前年同期比12.2%アップの5646億円、営業利益が前年同期比1.0%アップの558億円、経常利益は前年同期比0.4%アップの552億円、純利益は前年同期比6.6%アップの385億円であった。工業用テープ事業については堅調に推移したものの、タッチパネル用フィルムの生産調整などが影響し、利益面のプラス幅を大きく伸ばすことが出来なかった。
またこの日、日東電工を含む電子部品大手6社の13年4~12月期の連結決算ほぼ出そろった。スマートフォン(多機能携帯電話)向けの需要拡大により、村田製作所<6981>の純利益が前年同期比で2.4倍となるなど、大手6社すべての最終損益に改善が見られた。またTDK<6762>などの4社が14年3月期の業績予想を上方修正しており、回復傾向のうかがえる結果となった。(編集担当:滝川幸平)
■関連記事
・スマートフォンの内部に埋め込まれた日本の魂
・【電子部品業界 2014年の展望】スマホ、タブレット端末の低価格シフトにどんな対抗策を講じ採算悪化を食い止めるか
・【電子部品業界 2013年の振り返り】スマホ、タブレット端末向け好調で日系企業世界生産額は14%増と大きく成長
・ウェアラブル端末の未来はどうなるのか
・進化を遂げるLED照明と有機EL照明の将来性
※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
スポンサードリンク