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これでライバルに立ち向かう準備が出来た。プジョー208「Pure Tech」搭載車登場
新エンジン+ETG5+ストップ&スタート機構を組み合わせたパワートレーンを「Pure Tech」搭載するプジョー208シリーズ[写真拡大]
以前、「プジョー車は悪いクルマではないが、フィアットのパンダ、C500に相当するプジョー208が難しい立ち位置にいる」と記したことがある。エントリーモデルが5速マニュアル(MT)車だけの設定で、2ペダルモデルがなかったからだ。モデルラインアップは非常に多くて選択肢が豊富に見えるプジョー・ブランドだが、「戦略的なモデルが見当たらない」とも。
しかし、年明け早々に「これら前言を撤回しなければいけない」事態となった。これまで2012年の秋にモデルチェンジした新型プジョー208に搭載した新開発の1.2リッター3気筒エンジンは、前述のように5MTを組み合わせた3ドアハッチバック(HB)の「208Alure」だけだった。が、この新開発エンジンにストップ&スタート機構(アイドリングストップ)と新開発のトランスミッションETG5を組み合わせたモデルを発表した。
プジョー・シトロエン・グループの次世代エンジンである1.2リッター3気筒ユニットは、可変バルブタイミング機構を備え、燃焼効率を上げるためピストンにカーボンコーティングを行い、バランサーシャフトによって振動・騒音を抑えている。このエンジンの出力&トルクは1.2リッターのキャパシティながら82ps(60kW)/5750rpm、11.6kg.m(118Nm)/2750rpmを発生。なかでも最大トルクの発生回転が低いことが特徴である。
新開発トランスミッションETG5はオートマティックモードを備えた2ペダルで、エフィシェント・トロニック・ギアボックスの略。欧州車のコンパクトモデルで多数派となったマニュアルギアボックスベースの2ペダル仕様。勾配3%以上の坂道で作動するヒルスタート・アシスト機能が追加され、ステアリングにはパドルシフトが備わる。
プジョーでは新エンジン+ETG5+ストップ&スタート機構を組み合わせたパワートレーンを「Pure Tech」と呼称して、ラインアップを拡充する構えだ。
Pure Techの投入によってプジョー208から1.6リッター+4速オートマティック車が消滅し、1.6リッターモデルは、ターボエンジンを搭載したGTiだけが6MTとの組み合わせでラインアップされる。これによって1.2リッターモデルは従来の1.6リッター車に比べて70kgのダイエットに成功。Pure Tech 搭載車のJC08モード燃費は19.4km/リッターを達成した。
この新型Pure Tech搭載車を搭載した208の価格は212.0万円から240.0万円。安全・快適装備に不満は無く、これでVWポロやフィアット500など欧州製A・Bセグメントのライバルと戦う準備が整ったといえる。(編集担当:吉田恒)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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