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戸建住宅市場2014 地価上昇と建設費の上昇が予想される
2014年は消費税率が5%から8%に上昇し、経済が失速すると悲観する人が多いが、増税後の4月から半年、経済は停滞するが、5兆円の経済対策により10月ぐらいから景気は持ち直すと予想されている。
5兆円の経済対策の中に、「すまい給付金」というものがある。すまい給付金は、消費税率引き上げによる住宅取得者の負担を緩和するための給付金制度だ。消費税率8%時は収入額の目安が510万円以下の人を対象に最大30万円、10%時は収入額の目安が775万円以下の人を対象に最大50万円が給付される。
この政策によって消費税が上がっても購入者の負担はプラスマイナスゼロ。いや、増税後に購入した方が得といったケースもあるようだ。この給付金が一役買って、2014年も戸建不動産の売上げは堅調に推移していくだろう。
そうなると都心部では広範囲で土地の取引価格が上昇すると予想される。今後、2020年の東京オリンピックまでに経済が活性化し、不動産価格はバブル景気とまではいかないが、小泉政権時の起こったようなミニバブルのような現象が起きるかも知れない。土地の価格が上昇するそんな状況下、慌てて土地を売る人はいない。誰だって高価格で土地を売りたいと思っているので、数年は様子を見ようと土地オーナーは考える。その結果、土地の価格は上昇し、売り地には高値がつけられる。
また、建築費、人件費の高騰も予想されている。東京五輪を見据えた公共工事は都内では次々と着工されていくだろう。そうなると建築資材不足が懸念される。人件費の高騰はすでに起きている。現在、東日本大震災の影響で職人の賃金が大きく上昇している。東北地方の復興工事に人手が集まり、首都圏の工事現場では人手不足が起きている。
購入したい人が多数いるにもかかわらず、不動産市場での物件不足が起きるかも知れない。都心部では新築がダメなら中古へと目が向けられている。中古物件が市場に登場してから成約までの日数が短縮されており、買い手はこの絶好機を逃すまいという雰囲気も漂っている。地価上昇と建設費の上昇が不動産マーケットに大きな変化をもたらすことだろう。(編集担当:久保友宏)
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