(中国)大企業が「下郷」、レノボはキウイ、民生銀は茶葉…農業参入相次ぐ

2013年12月12日 12:22

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記事提供元:フィスコ


*12:22JST (中国)大企業が「下郷」、レノボはキウイ、民生銀は茶葉…農業参入相次ぐ
中国で大企業による農業参入が相次いでいる。政府が企業の農村・農業進出を積極的に推し進めているほか、企業側も新たな商機を模索する狙いがあるようだ。一部では農村ビジネスの困難さが指摘され、失敗例も出始めているというが、企業の「下郷務農(農村に行って農業に従事する)」意欲は衰えていないという。

報道によると、パソコン最大手レノボの持ち株会社である聯想控股は、果物の販売を行っている。例えばキウイフルーツでは、チリから輸入しているほか、現地の技術の中国への導入も進めている。グループ創業者の柳伝志氏は、キウイの国内供給が需要に追いついていないとし、向こう3-4年は国内生産だけでカバーしきれないと述べている。

このほか、大手銀の中国民生銀行は、マグロをはじめとする海産物のほか、茶葉などを扱っている。同行では冷蔵設備の建設などにおいて、農業部の支持を得ているという。なお、11月に開かれた中国共産党第18期中央委員会第3回総会(三中全会)では、工業・商業資本を農村に呼び込み、現代農業の発展につなげる方針が決定している。

ただ、農業に進出した企業にとっては、自身が利益を上げつつ、農民へも利益還元を行うことが求められる。また、新たな取り組みの中ですでに失敗する企業も出始めているという。例えば、ポータルサイト大手の網易(ネットイース)は5年前に養豚業に進出したが、特段の成果も得られず、空中分解状態にあるとされている。《NT》

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