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【編集長の視点】日本ペイントは急反発後にもみ合う、MSCI指数採用銘柄は削除銘柄の株価パフォーマンスを下回る
<マーケットトーク>
日本ペイント <4612> は、41円高の1670円と3営業日ぶりに急反発して寄り付いたあと、4円安と押し戻されるなど前日終値水準でもみ合っている。11月8日に発表されたMSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)株価指数への採用が、きょう26日終値で指数に反映されるが、11月7日につけた上場来高値1726円以来、需給好転思惑と材料織り込み済みとの観測とが綱引きして売り買いが交錯している。
■削除の2銘柄には悪材料出尽くし感が強まる
MSCI株価指数は、国際分散投資を行う世界の機関投資家が運用上のベンチマークとしている株価指標で、新規採用された銘柄にはMSCI連動型のファンドなどの組み入れが予想される需給好転期待が高まる一方、削除銘柄には売りが懸念される。11月8日には、日本ペイントのほか、カカクコム <2371> が新規採用される一方、コスモ石油 <5007> 、古河電気工業 <5801> の2銘柄が削除された。きょう26日の株価は、カカクコムが、やはり高寄りしたあと32円安の1907円と3営業日続落し、コスモ石油が、2円安の182円と続落し、古河電工が、1円高の237円と4営業日続伸するなど高安マチマチで、いずれも限定的な反応にとどまっている。
ただ採用・削除発表日からの株価パフォーマンスは、まったく逆になっている。新規採用の日本ペイントは、発表前日終値1700円から1715円と上ぶれたが、その後は高値もみ合いが続き、カカクコムは、同じく1982円から1793円まで下げ、なお発表前日終値を下回っている。これに対して削除銘柄は、コスモ石油が、172円に対して187円まで値上がりし、古河電工も240円から245円と上ぶれ、230円台でもみ合いとなるなど限定的な下げにとどまっている。新規採用銘柄は、発表を前にした事前予想で有力候補とされていただけに材料織り込み済みとして売られ、削除銘柄は悪材料出尽くし感を強めている展開となっている。
こうした傾向は、今年5月に発表された新規採用4銘柄、削除4銘柄でも共通となっている。採用銘柄では東京建物 <8804> が、発表前日終値を上回って1000円台に乗せたものの、ガンホー・オンライン・エンターテイメント <3765> (JQS)が、株式分割の権利落ちを考慮しても株価は下落しており、横浜ゴム <5101> 、ほくほくフィナンシャルグループ <8377> は、いずれも発表前日終値を下回ったままである。
■今年5月の採用・削除8銘柄でも共通の株価推移
これに対して削除銘柄は、ウシオ電機 <6925> が、発表前日終値を約200円下回っているが、日本製紙 <3863> 、電気化学工業 <4061> 、ジーエス・ユアサ コーポレーション <6674> は値上がりしている。今回の採用・削除の4銘柄が、実際に株価指数に反映されて動く明27日以降、どのような株価パフォーマンスを展開するかについては、先入観にとらわれず個別銘柄ごとの緻密なウオッチが必要なようである。(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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