週刊ダイヤモンド今週号より~リニア始動! 経済効果10兆円、時間短縮がもたらす好循環

2013年11月11日 08:01

印刷

記事提供元:フィスコ

*08:01JST 週刊ダイヤモンド今週号より~リニア始動! 経済効果10兆円、時間短縮がもたらす好循環
2027年に開業するリニア中央新幹線・東京~名古屋ルート。JR東海<9022>は、詳細な計画を盛り込んだ環境影響評価(アセスメント)の準備書を公表しました。これにより、漠然としていたリニア計画が一気に現実味を帯びてきた格好です。今週号の特集では、経済効果からリスクまで、リニアプロジェクトの全容を解明しています。

日本の国土構造を変えてしまう——リニア中央新幹線の開通効果について、専門家はこう語ります。東京、大阪、名古屋の巨大商圏間を1時間で行き来できるようになり、世界でも類を見ない“メガロポリス”が誕生することになるのです。例えば、東京から見て40分圏内になる名古屋は、現在の八王子市と同じ時間距離に位置することになります。

移動時間の短縮が好循環に入り、交通コストの低下→企業利潤の増大→世帯所得の増加→消費の拡大→生産額の増加→さらなる企業利潤の増大、とつながっていけば、その経済効果は10兆円に上るとの試算も。2027年に大阪まで一気に開通すれば、その効果は16.8兆円と見込まれています。

一方で、建設費を自己負担するJR東海の懐事情が注目されますが、同社では「過去に経験したことのある5兆円までなら負担できる」と判断。9兆円のプロジェクトを2段階に分けて建設するのはそのためです。とはいえ、電磁波・騒音問題、南アルプスの難工事など、“カネ”だけではない課題も多いのが現状。これだけ大規模なプロジェクトはもはやJR東海だけでの問題ではなく、国も検証していく必要があると、ダイヤモンド誌では指摘しています。《NT》

■購入情報(Amazon.co.jp)

週刊 ダイヤモンド 2013年 11/16号 [雑誌]
価格:¥450~¥690(11月11日時点)
詳細を見る

関連記事