天井3日底値100日は昔のこと、今は天井100日の底値3日なり=犬丸正寛の相場格言

2013年11月9日 07:27

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

かつて、大手証券の大量推奨販売が大手を振っていたころは、全支店が一斉に買いつき、さらに、他社のチョウチン買いも加わって大商いとなって、株価は高値圏で3日も持ちこたえられず天井を打って下げに転じたものです。

かつて、大手証券の大量推奨販売が大手を振っていたころは、全支店が一斉に買いつき、さらに、他社のチョウチン買いも加わって大商いとなって、株価は高値圏で3日も持ちこたえられず天井を打って下げに転じたものです。[写真拡大]

■天井3日底値100日は昔のこと、今は天井100日の底値3日なり

 かつて、大手証券の大量推奨販売が大手を振っていたころは、全支店が一斉に買いつき、さらに、他社のチョウチン買いも加わって大商いとなって、株価は高値圏で3日も持ちこたえられず天井を打って下げに転じたものです。そして、高値で買った株が処分売り一巡となるまで100日もの長い底練りが必要だったのです。

 今は昔と違って大量推奨販売禁止され、情報公開が公平となり投資家の自己責任が行き渡り相場に対し冷静となっているため簡単には高値圏で買い付きしません。結果、高値圏でモミ合うケースが目立って増えています。今年5月には1日76億株の大商いがありましたが、しかし、強制買いさせられたものではなく参加者自身が自らの判断でアベノミクスを評価して買ったのです。しかも、高値のあと、『往って来い』となるような急落相場ではなく、現在まで6ヶ月間に亘って日経平均は高値圏でモミ合っています。

 東日本大震災のような時は一斉に処分売り相場となりますが、自己判断での見切りが早いため底打ちも早かったのです。昔とは制度や情報の公平さ、自己責任などで大きい違いがあり、昔の相場格言も見直してみることが大切といえます。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)

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