ホンダ、ブラジルの四輪車生産に必要な年間電力量を同地で自給自足へ

2013年11月3日 15:09

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記事提供元:エコノミックニュース

ホンダ<7267>のブラジルにおける風力発電事業会社であるホンダエナジー・ド・ブラジル・リミターダ(ホンダエナジー)は、ブラジル南部のリオ・グランジ・ド・スル州シャングリラ市に建設される風力発電拠点の着工記念式典を行い、2014年9月の稼働開始を発表した。

この風力発電事業は、ホンダの企業活動で発生する環境負荷の最小化を目指して、ブラジル自動車業界ではホンダが初めて開始するもの。これによって、ブラジルにおける再生可能エネルギーの使用を積極的に進めていく。なお、この風力発電事業への総投資金額は約1億レアル(約43億円)を予定している。

ホンダエナジーが運営する発電拠点には風力タービン9機が設置される予定。年間発電量は現在ホンダ・ブラジルでの四輪車生産(年間生産台数約14万台)に必要とする年間電力量に相当する約9万5,000メガワットアワーとなる見込み。工場で必要な電力量を再生可能エネルギーで創出することによるCO2排出量の低減効果は、年間約2,200トン以上に上る見込みだ。

また、ホンダエナジーは着工記念式典に合わせて、新規に設定したカンパニーロゴを発表した。ロゴの丸い円は地球を表現し、持続可能な自然を表現している。円内のラインは風力発電に必要な風の動きならびにホンダの環境活動の強化を表現している。また、ロゴのメインカラーに使用した青は生命に不可欠な青空、つまり、きれいな空気、そしてきれいな水を象徴している。

 ホンダエナジー・ド・ブラジル・リミターダ(Honda Energy do Brasil Ltda.)は、13年3月に設立され、資本金は1,000レアル(約46,000円)だ。

 ホンダは全世界で販売する製品のCO2排出量を20年までに00年比で30パーセント低減するという目標を定めている。生産時やサプライチェーンを含めた企業活動全体でのCO2排出量低減に向けた取り組みを、グローバルで強化していくとしている。(編集担当:久保田雄城)

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