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赤信号を認識して自動的にブレーキをかけてくれる スバルから来年登場
「運転支援システム」という言葉を初めて聞いた時は、ちょっとすぐにイメージができなかったが、最近は、スバルの「アイサイト」だけではなく、フォルクスワーゲンの「シティエマージェンシーブレーキ」や最近では、ボルボの「サイクリスト検知機能」などで、少しずつ市民権を得ているのではないだろうか。
富士重工<7270>は、運転支援システム「アイサイト(ver.2)」のステレオカメラシステムを全面刷新し、認識性能などを大幅に向上すると共に、操舵制御機能を追加することで、安全性能向上とさらなる運転負荷軽減を実現した次世代「アイサイト」を開発したと発表した。
今回の次世代「アイサイト」は、ステレオカメラの視野角、視認距離を共に約40パーセント拡大し、カラー画像化と併せ、視認範囲拡大、物体認識精度向上、ブレーキランプ点灯・赤信号の認識を可能とすることで、「アイサイト」の衝突回避、衝突被害軽減、運転負荷軽減などの各種性能が進化した。
主な新機能である「レーンキープアシスト」は、走行車線両側の白線を認識し操舵制御を行うことで車線中央の走行を維持する「車線中央維持」および、白線からはみ出しそうになるとハンドルに逸脱を抑制する力を加える「車線逸脱抑制」で、安全性向上とさらなる運転負荷軽減を実現している。さらに、先行車のブレーキランプの点灯認識を実現し、全車速追従機能付きクルーズコントロール使用時に、減速タイミングを現行の時速30キロから、時速50キロと比較して早めることで、衝突回避および衝突被害軽減を図る。
現在搭載中の「アイサイト(ver.2)」は、ステレオカメラだけで距離を測定し物体を認識するシステムで、ドライバーが多くの情報を視覚から得ているのと同様に、自動車だけではなく、歩行者、自転車、自動二輪車、白線(車線)をも認識し、制御できることが特長だ。自動ブレーキによって車両を減速・停止させる「プリクラッシュブレーキ」など、多くの運転支援機能を実現しながらも10万5千円という価格設定により、搭載車の国内累計販売台数が15万台を超えている。
同社は、「自動車による事故をゼロにすること」を目指し、事故防止に有効な安全技術としての「自動運転」の実現に向けた技術開発を進めており、今回の次世代アイサイトの開発は、「事故ゼロ」に向けた着実な前進を意味するとしている。
今回公表した次世代「アイサイト」の機能を14年に国内で発売予定の新型車へ搭載し、順次車種展開をしていく予定。来るべき自動運転車の時代への先駆けとして、この「アイサイト」は記憶されるのではないか。(編集担当:久保田雄城)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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