イオンがREIT上場に向けて準備、自社の商業施設をイオンリート投資法人に譲渡

2013年10月2日 22:10

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 イオンが不動産投資信託(REIT)の上場に向けて準備を進めている。イオンは2日、同社の100%出資子会社である資産運用受託会社「イオンリート投資法人」に対して、グループの商業施設を譲渡することを決定したと発表した。

 イオンは、同社グループの主力事業の一つであるGMS(総合スーパー)を核テナントとする大型ショッピングセンター等を展開するディベロッパー事業について、今後国内外で大きな成長機会があると考えており、その成長機会を捉えるためには成長市場への投資を安定的かつ継続的に実行するための強固な財務基盤確立に向けた資金調達手段の多様化が重要であると認識。この資金調達手段の多様化を実現するにあたり、大型ショッピングセンター等の不動産保有に係る戦略の再構築を推進しており、その一貫として、既に設立済みのイオンリート投資法人の本格稼動に向けた準備を進めていた。

 そして今回イオンは、REIT上場に向け、同社の連結子会社であるイオンリテール、イオンモール及びイオンマレーシアが保有する一部の商業施設をイオンリート投資法人に対して譲渡することを決定した。譲渡額は計16物件で総額1,420億円。なお、譲渡する商業施設については、譲渡後も賃貸借契約により、イオンのグループ会社が管理運営をしていく。

 また、イオンは、今回固定資産の譲渡を決定したことにより、2014年2月期において特別利益69億円(連結)、特別損失69億円(連結)を計上する見込み。なお、イオンマレーシア保有の固定資産に関しては、2015年2月期中の譲渡を予定しており、2014年2月期の業績に与える影響はないという。

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