中古車市場の爆発的成長が見込まれる中国に伊藤忠などがオークション事業参入

2013年9月22日 15:49

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記事提供元:エコノミックニュース

 中国というと、かつては街には自動車ではなく自転車が溢れている印象が強かったのだが、今や自動車保有台数は日本を抜いて世界第二位約9350万台である。因みに一位は米国の約2億5000万台で、三位は日本の約7500万台だ。それに、ドイツ、ロシアと続く(2011年末時点)。

 伊藤忠<8001>は、一通(深セン市一通旧機動車交易中心有限公司)、オークネット<9669>及びオリコ<8585>と共同で、中国深セン市において中古車オークション事業に参入する。四社間にて、合弁で百通(深セン市百通拍汽車服務有限公司)を設立することに合意し、合弁契約を締結した。

 伊藤忠、オークネット、オリコ、一通の四社は、各社が持つ事業資産やネットワークを活用し、その合弁会社である百通を通じて中古車オークション事業に参入し、中古車ディーラー、中古車ブローカーを参加者とする中古車専業のオークション事業を展開していく。

 百通は、中国において一般的な手ゼリによる中古車オークションではなく、日本型のシステム化されたオークションを導入し、中古車流通の適正化・効率化の実現を目指すとしている。オークションのシステム開発はオークネットが担当し、日本のオークションシステムとは異なる通信方式をクラウド型で提供する。これによって中国深セン市での安定した稼働と少額の設備投資を短期間で実現したという。

 オークネットは、日本国内で展開しているインターネットオークションや車両検査のノウハウを合弁会社に提供。また一通は、中古車ディーラー、ブローカーが多数入居する中古車交易市場運営ビジネスを既に中国で展開しており、合弁会社に対して、現車中古車オークションのための場所や同社のテナントである中古車ディーラーとのネットワークを提供していく。

 伊藤忠とオリコは、日本国内外における事業経験をもとに、将来の中国における中古車売買に伴うディーラー向け、あるいはユーザー向け金融事業の立ち上げを視野に入れながら、オークションの浸透による中国中古車流通の適正化・効率化に寄与していくという。

 中国では、12年度に約1900万台の新車が販売されており、車両保有台数は前述したように世界第二位である。また同年度の中古車名義変更台数は約480万台となっている。この数字からわかるように中古車販売台数は新車販売台数より少なく、流通は未だ発達途上であるものの、買い換え需要の高まりにより、今後中古車流通の爆発的な増加が見込まれるとしている。(編集担当:久保田雄城)

 

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