楽天、動画配信サイト運営の米Viki社を買収 デジタルコンテンツ分野を強化

2013年9月3日 13:28

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 楽天は2日、ビデオストリーミングサービスを世界で展開する米Viki社(本社:カリフォルニア州サンフランシスコ)を買収し、完全子会社化すると発表した。

 Viki社の動画配信サイトでは、世界各国のテレビ番組、映画、ミュージックビデオ、その他多岐にわたるビデオコンテンツを視聴者に提供しており、月間視聴者数は全世界で2,200万人を超えている。同サイトは、世界中の視聴者コミュニティがクラウド上で著作権取得済みのコンテンツに字幕を付けるユニークなビデオストリーミングサービス。Viki視聴者のコミュニティは160以上の言語に対応しており、これまでに4億ワード以上が翻訳されている。

 Viki社の主な収益源は広告料収入(ビデオ再生中に挿入される動画広告 )であり、今後加速度的に増加すると楽天は見込んでいる。またViki社は、Netflixなど他の動画サイトにも一部のコンテンツを供給しており、これ以外にも新しい収益モデルの構築を進めている。

 楽天は2012年にスペインの動画配信サービス事業者であるWuaki.tv社を買収している。Wuaki.tv社は、複数の有料課金サービスを組み合わせた名作映画の配信サービスをイギリスでも開始し、グローバル展開に乗り出している。今回買収するViki社はインターナショナル・コンテンツを多数提供しており、Wuaki.tv社のコンテンツラインアップを補完するとともに楽天のデジタルコンテンツサービスを強化する役割を担う。

 今回の買収により楽天は、デジタルコンテンツ分野の強化に向けて大きな一歩を踏み出し、eコマースと金融サービスとともにデジタルコンテンツ事業を3つ目の主軸としてグローバルにビジネスを展開していく方針。

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