ナチス政権肯定的に捉えること断じてない

2013年8月1日 19:29

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記事提供元:エコノミックニュース

 菅義偉官房長官は1日、「安倍内閣としてナチス政権を肯定的に捉えるようなことは断じてない」と語るとともに、「わが国は戦後一貫して平和と人権を徹底的に擁護する社会を築きあげ、国際社会に貢献してきた」とし「今後とも、その方向性は全く変わらない」とアピールした。

 麻生太郎副総理が憲法改正に絡んでナチス政権を引き合いに出し、ナチスの憲法改正の手口を学んだらなどと7月29日に都内でのシンポジウムで発言したことに対し、国内野党だけでなく、海外からも批判の声が上がったことを受けての菅官房長官の発言となった。

 麻生副総理はシンポジウムで「憲法はある日気づいたらワイマール憲法がナチス憲法に変わっていたんですよ。だれも気づかないで変わった。あの手口学んだらどうかね。民主主義を否定するつもりは全くありませんが」などと語った。これに社民党は「断固糾弾し、発言撤回と閣僚ならびに議員の辞職を求める」と談話を発表して猛反発。他の野党からも批判が相次いだ。

 麻生副総理は1日になって「誤解を招く結果になった」と発言を撤回する談話を発表した。麻生副総理は発言の趣旨について「憲法改正については落ち着いて議論することが重要。喧騒にまぎれて十分な国民的理解や国民的議論のないまま進んでしまった悪しき例としてナチス政権下のワイマール憲法にかかる経緯をあげた」とし、「ナチス政権を例示としてあげたことは撤回したい」とした。

 菅官房長官は「麻生副総理はナチス政権を例示としてあげたことについて、発言を撤回したと承知している。ナチス政権については麻生副総理本人も否定している」とし、発言したことを撤回したことで、この問題は終わりたいとの考えを示した。しかし、臨時国会に麻生発言が取り上げられることは避けられそうにない。(編集担当:森高龍二)

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