日野自、古河工場を2016年に本格稼働開始へ グローバル生産体制構築を加速

2013年7月29日 13:51

印刷

 日野自動車は、グローバル生産体制の構築を一段と加速する。2012年5月にKD工場が稼働を開始し、今後日野のものづくりと技術開発の拠点としてグローバル生産供給体制を支えていくことになる古河工場(茨城県古河市)では、2014年に稼働開始を予定しているアクスル工場に続き、主力の車両工場を2016年内に全面稼動開始させる計画。

 良い商品をより早く顧客に提供するために、日野は現在推進中の中期経営計画(2012年~2014年)において、モジュール化を軸とした地域適格商品の開発と生産・供給体制のグローバルな最適化を進めている。マザー工場となる古河工場で新技術、新工法を確立し、それを海外の日野の工場へ展開することにより、商用車の特長である多様な顧客ニーズにも最短リードタイムで対応することを目指す。

 そのために日野は、主力の大・中型車両工場を2015年度から段階的に稼働させ始め、2016年内に全面稼動させる方針。ただし、国内工程の再編も含めて日野工場が最終的に移転を完了するのは当初の予定通り2020年となる見通し。

 また、日野は、将来構想として、メーカー完成車を顧客に届けるまでのリードタイムをより短縮できるよう、古河工場敷地内に荷台架装の工程を設けることも今後検討していく。

 古河工場においては、革新・新技術、新工法の開発等を通じて日本のものづくり技術・技能の発展にも貢献していく。また、女性や高齢者にも働きやすい高効率でフレキシブルな生産ラインを導入するとともに、CO2削減等に配慮したエコでサステナブルな工場とし、「地域にやさしい」、「地球にやさしい」、「働き手にやさしい」工場を目指す。総投資額は約630億円。

関連記事