中国:4Gユーザー向こう数年で4億人超へ急増、ソフトバンクに追い風

2013年7月9日 11:21

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記事提供元:フィスコ


*11:21JST 中国:4Gユーザー向こう数年で4億人超へ急増、ソフトバンクに追い風
米調査会社IHS iSuppliによると、中国の第4世代(4G)携帯電話ユーザー数は向こう数年で急速に増加し、2017年には4億人を超える見通しだ。中国移動(チャイナ・モバイル)を筆頭とする国営3大キャリアの主導の下、4G普及に向けた取り組みが今後加速するとみられている。

中国ではまだ4Gの商用サービスがスタートしておらず、一部都市で実証テストが進められている段階。ただ、一部報道では10月にも4Gライセンスが発給される見通しとされているほか、中国移動も4G対応端末の入札を行うなど、商用化は秒読み段階ともされている。IHS iSuppliによると、今年時点で中国の4Gユーザーは100万人程度にとどまる見込みだが、設備の充実化などに伴って急速に増加する見通し。

中国移動が採用している4G規格は、中国方式とも言われる「TD-LTE」。日本では、ソフトバンク<9984>がこのTD-LTEと互換性のあるAXGPサービスを提供。現状では同サービスの利用者が伸び悩んでいるが、中国でTD-LTEが商用化されれば、ソフトバンクにとってはスケールメリットがはたらくと期待されている。

なお、中国ではこれより先、政府が国内3大キャリア全てに対し、強制的にTD-LTE規格の採用を求める方針との観測報道も流れている。4G事業では、中国移動がTD-LTE、中国電信(チャイナ・テレコム)がFDD-LTEを採用する方針だが、中国政府はいったん3キャリアにTD-LTE規格のライセンスを付与した後、希望に応じてFDD-LTEライセンスを重複発給する可能性があるという。《NT》

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