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【今週の振り返り】上海に振り回され3連敗しても週447円上昇
東京市場が魔都・上海の総合指数の魔法に操られた3日間が明けると2日で843円高の連騰が待っていた[写真拡大]
前週末21日のNYダウは41ドル高。高止まりする長期金利を警戒し売り買いが交錯し値動きが激しい。最後はウォールストリート・ジャーナルに「市場はバーナンキ議長の発言を読み違えている可能性がある」という記事が出てプラスで終えた。24日朝方の為替レートはドル円が98円台前半、ユーロ円が129円近辺と前週末よりも円安が進行した。
都議選の結果を好感して日経平均は187.41円高の13417.54円でスタート。しかし前場の10時30分以後はほとんどの時間がマイナスで、上海、香港市場の軟調が影響して一時13144円まで下落する。後場は安値を更新した後、プラスにタッチしてもまた下落。それでも13100円台後半の小動きが続くが、午後2時30分すぎには中国株の大幅安に円高も加わって再び急落して13026円まで下げ、167.35円安の13062.78円で終えた。TOPIXは-9.76の1089.64。売買高は今年最少の22億株で、売買代金は1兆8962億円で2兆円割れの薄商いに逆戻りした。
業種別騰落率のプラスはその他金融、陸運、空運、電気・ガス、繊維、海運、建設の7業種。マイナス下位は機械、非鉄金属、輸送用機器、卸売、石油・石炭、鉄鋼などだった。
24日のNYダウは139ドル安。前週のバーナンキ・ショック以来、上海市場が24日に-5.3%の急落を喫するなど中国が世界のマーケットの不安定化の震源地になっている。スペイン国債は急落し、アメリカでも長期金利が上昇して住宅市場の冷え込みが懸念され一時248ドル安まで下げたが、ダラス連銀のフィッシャー総裁やミネアポリス連銀のコチャラコタ総裁らが口で火消しに動いたため金利の上昇が一服し、ダウの下げ幅も圧縮した。リスク回避の円買いで25日朝方の為替レートはドル円が97円台半ば、ユーロ円が128円近辺と前日よりも円高が進行した。
日経平均始値は18.84円高の13081.62円。前日終値近辺の値動きから一時的に13000円を割り込むが、すぐ元に戻る。中国市場は午前10時30分に上海が5日続落、香港が6日続落で始まるが、約10分後には上海の下げ幅圧縮に呼応して13100円台に乗せ、13200円台にもタッチした。
ところが昼休みの時間帯にその上海市場が大きく値を崩し、為替も円高に振れたため後場は下落して始まり、13000円、12900円、12800円を次々と割り込んで12758円まで下落する。その時間帯の上海市場は5%を超える大幅下落で、リーマンショック後の最安値に迫っていた。それでも午後2時30分すぎには上海の下落幅が2.5%以下に圧縮し、先物に買いが入って12900円台を通り越し13000円にもタッチしたが、大引け時点で大量の売り注文が入って13000円を維持できず終わった。日経平均終値は93.44円安の12969.34円。TOPIXは-10.98の1078.66。売買高は27億株、売買代金は2兆2803億円で商いは回復をみせた。
値上がりセクターは水産・農林、海運、精密機器の3業種だけ。値下がり幅の小さいセクターは保険、医薬品、電気機器などで、大きいセクターはパルプ・紙、空運、電気・ガス、その他金融、石油・石炭、鉱業などだった。
25日のNYダウは100ドル高。中国人民銀行が「短期金利上昇には複数の政策手段をとって安定性を守る」と、資金不足に陥った金融機関への流動性供給はすでに実施し、今後も必要に応じて実施するという明確な金融政策を打ち出したため、不安心理が後退した。アメリカの長期金利は2.612%まで上昇したが、耐久財受注、S&Pケース・シラー住宅価格指数、新築住宅販売件数、消費者信頼感指数が全て市場予測を上回りダウは反発。26日朝方の為替レートは、ドル円は98円台前半、ユーロ円は128円台前半で、リスク回避の円買いがおさまって円安が進んでいた。
日経平均は183.41円高の13152.75円で始まり、そのまま小動きの展開。しかしそれも午前10時30分の上海、香港市場の開始までの話だった。香港ハンセン指数は上昇したが、上海総合指数は予想外のマイナスで始まる。日経平均も反応し上げ幅を圧縮して13000円を割り込む。いったん上昇するが午前11時頃から再び13000円割れし、そのままマイナス圏に突入。12900円も割り込んで前引け直前には12854円まで下げた。後場は午後1時すぎにプラスにタッチし13000円台にも乗せるが、2時台に再び下落して終値は135.33円安の12834.01円。TOPIXは-9.38の1069.28。上海総合指数は6日続落で期待は裏切られた。売買高は24億株。売買代金は1兆9141億円で、再び2兆円を割り込んでいる。
東証33業種別騰落率のプラスは空運、陸運、輸送用機器、その他製品、パルプ・紙の5業種あった。マイナスは海運、ガラス・土石、サービス、証券、建設などだった。
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