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パナソニック、アジアでLED住宅用照明器具を本格展開 まずはベトナム
パナソニックは10日、アジアにおいて住宅照明事業を本格的に展開すると発表した。まず、ベトナム市場においてLED住宅用照明器具の販売を6月から開始する。これに続いて、順次インドネシア、インド、台湾、香港へ販売を拡大していく。すでにシーリングライトを発売している中国でもLEDの製品ラインアップを拡充し、同事業を本格的に拡大する。2012年度の住宅用照明器具の海外販売は、中国を中心に約30億円だが、今回のアジア市場への本格展開により、2015年度の住宅用照明器具の海外販売目標は2012年度の2倍以上を目指す。
従来、光源を使用した住宅用照明器具では、国ごとに商品仕様や器具のデザインが大きく異なり、グローバルに事業を展開する上で多くの課題があったが、共通化が容易なLEDの特性を生かしてこの問題を解決した。特に、LED需要が急進する日本市場を対象に採用される大量のLEDユニットや電源をアジア地域向けにカスタマイズし、そのデバイスを標準化することによって集中生産によるコスト競争力を高めている。器具のデザイン自体は各地域・国の嗜好に合わせて現地適合化する「地産地消型」を目指し、デバイスはグローバル共通化と生産集中を行っていく。
ベトナムなど新興国に対してLED照明器具をいち早く導入する背景は、急速な経済発展により電力事情が切迫し、省エネの要請が高まっていることにある。パナソニックは日本で培った高品質なLED照明器具を新興国に導入することで、豊かな照明空間の提供だけでなく、電力事情の改善にも貢献する。
さらに今回、ベトナム、インドネシア、インドにおいて、顧客の接点としてショウルームや販売店を整備する。現地で照明コンサルタントを育成し、快適とエコが両立する照明空間を提案する「あかりプラン」の提供を開始する。特に各国の住宅事情を調査し、パナソニック独自の「あかりプラン」のノウハウを展開する。これらの国々ではインテリアデザイナーが照明プランを作成するのが一般的だが、「あかりプラン」をこれらのインテリアデザイナーに提供することにより、パナソニックのLED照明器具のスペックイン化(設計仕様書に書き込まれること、採用されること)を高めていく。
アジア展開の第一弾となるベトナム市場で発売するモデルは、「大型シーリングライト」「小型シーリングライト」「ダウンライト」「ブラケット」「ラインライト」「シャンデリング(シャンデリアのような装飾性のあるシーリングライト)」の合計40品番。他の国でも同様の品ぞろえを計画している。
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