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カナダでテロ未遂容疑者逮捕 イラン、アルカイダが関与か?
カナダ連邦警察は22日、テロ未遂容疑で男性2名を逮捕した。二人はカナダ国営VIA鉄道の列車脱線とそれによる殺人を計画した容疑がかけられている。
4月15日のボストン・テロ事件との関連はないようだ。
カナダは、計画はイラン国内のアルカイダが指示したもので、公式には言及していないが、イラン政府が関係している疑いがあるとみているようだ。これに対しイランは自国とアルカイダの関連性を強く否定し、カナダの態度を批判したと報じられた。
海外各紙は、詳細が発表されないこの逮捕について、イラン、アルカイダ、そしてカナダの関係を解説している。
【イランのアルカイダ】
イランのイスラム教徒の多数はシーア派に属する。政府もシーア派が権力を握る。しかし、テロ組織とされるアルカイダは少数派のスンニ派が率いている。そのため、テロ問題の専門家はイラン政府とアルカイダの関係は疑問だとする見解を、ニューヨーク・タイムズ紙が引用している。
各紙によると、アルカイダのメンバーは、イラン国内では自宅監禁状態にあるという。
フィナンシャル・タイムズ紙は、「(アルカイダのメンバーたちは)イランを頻繁に経由して、パキスタンとイラクの隠れ家を行き来している」という元CIA職員のコメントを引用した。また、アメリカ政府も、イラン国内のアルカイダトップは、イラクやアフガニスタンへ過激派を送り込む重要な役割をしていると発言したという。
しかし、国連イラン大使は「イランのアルカイダに反対する立場はとてもはっきりしていて、よく知られている。アルカイダは、イラン国内でいかなる活動を行う可能性もなく、あるいは、イランから国外へ向け計画を指示することもない。」と疑惑を打ち消したと報じた。
【カナダとイラン】
逮捕されたふたりの容疑者は、それぞれカナダのモントリオールとトロントに長年住んでいた。ただし、市民権は取得していなかったという。
テロ未遂容疑者逮捕において、テロはイランのアルカイダが計画したというカナダ連邦警察の発言は、イランの強い反発を招いたようだ。
イラン国営メディアは23日、カナダ側の主張はそれを実証する「証拠のかけらも無い」と、疑いを強く否定したと、ニューヨーク・タイムズ紙は報じた。
また、イラン外務省のメフマンパラスト報道官は、「イランはテロの最大の被害者であるのに、カナダの過激派政府は、ここ数年にわたりイランへの恐怖心を煽ることを政策にしている。」とカナダのイランに対する敵対心を非難したという。
カナダ政府は、核開発やイスラエルへ敵対する態度を示していること、テロリストへの支援を続けているなどとし、イランとの外交関係を去年の9月から凍結している。
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