米国海洋大気庁曰く「2050 年までに北極の氷が消滅する可能性が高い」

2013年4月16日 11:50

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記事提供元:スラド

 eggy 曰く、

 北極の海氷は急速に縮小しているが、消滅してしまう時期を米国海洋大気庁 (NOAA) が予測している (NOAA の記事本家/.より) 。

 北極の海氷面積を完全に予測できる方法論が存在しないため、NOAA の James Overland 氏と Muyin Wang 氏は、夏に北極の海氷がほぼ全て溶けてしまう日を予測する 3 つの手法を用いている。いずれの手法も違う時期を導き出しているものの、今世紀半ばには北極の海氷が消滅することで予測が一致している。「trendsetters」と呼ばれるアプローチは、直近 10 年で急速に進んでいる海氷溶解を示すデータに基づいており、2020 年までには北極海の氷はほぼ無くなってしまうとしている。「stochasters」アプローチでは、2007 年や 2012 年のように海氷の溶解が際立って進んだ年があるなど、ランダムな要因も含まれるため 2030 年頃と予測される。「modelers」アプローチは気候や海洋、陸、海氷に関する気候データに基づき、早くて 2040年、遅くとも 2060 年頃には北極の氷がほぼ溶解してしまうと予測している。

 Overland 氏によれば「恐らく世界気候変動を最も顕著に表しているのが、急速に進む北極の海氷溶解である」とのこと。北極の海氷溶解は、気候変動問題が待ったなしの状況にあることを示唆している。

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