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【銘柄診断】化学機械の巴工業は北米油井関連も材料視、06年6月以来の2000円台乗せで先高観強める動き
<業績&株価分析>
化学機械と化学工業製品を展開する巴工業<6309>(東1)に注目したい。北米油井掘削関連も材料視され、株価は06年6月以来の2000円台乗せで先高感を強めている。
今期(13年10月期)連結業績見通しは、3月4日に減額修正して売上高が前期比0.3%増の417億円、営業利益が同12.1%減の21億50百万円、経常利益が同17.5%減の21億50百万円、純利益が同20.8%減の12億80百万円とした。営業増益見通しが一転して営業減益見通しとなった。機械事業では、北米の油井掘削向け遠心機械の受注が遅れたことに加えて、インド向けなどもやや低調な模様である。また化学工業製品事業では、紫外線硬化樹脂などが堅調だが、半導体製造用セラミックス、鉄鋼用添加剤、香港の成形機販売などが減少する模様だ。ただし米国の設備投資回復などで、下期(13年5月~10月期)以降は受注改善傾向を強めることが期待されるだろう。
株価の動きを見ると強基調の展開を継続している。2月20日には2130円まで急騰し、06年7月の1965円を突破して06年6月の2150円に接近した。その後は3月12日の1808円まで調整して上げ一服の形だったが、足元では2000円台に戻している。今期減額修正を嫌気した売りが一巡して北米油井掘削関連を材料視する動きだろう。3月29日の終値2008円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS128円27銭で算出)は15~16倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間45円で算出)は2.3%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS2235円59銭で算出)は0.9倍近辺である。
高値圏から一旦は反落したが、06年6月以来の2000円台乗せ達成で先高感が一段と強まっているようだ。日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって上昇トレンドを確認した形であり、指標面に割高感はなく上値追いの展開が期待されそうだ。06年6月の2150円は射程圏であり、06年5月の2325円が視野に入るだろう。(本紙シニアアナリスト・水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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