【銘柄診断】鈴茂器工は米飯加工機械の受注好調、再度、業績増額の可能性、上場来高値更新で株価に勢い

2013年3月27日 09:29

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

<業績&株価分析>

 寿司ロボットメーカーの鈴茂器工<6405>(JQS)に注目したい。好業績を評価して株価は上場来高値水準である。上値追いの展開が期待されそうだ。

 今期連結業績見通しは1月31日に増額修正して、売上高が前期比8.5%増の68億50百万円、営業利益が同20.9%増の8億60百万円、経常利益が同23.1%増の8億80百万円、純利益が同41.2%増の5億10百万円としている。米飯加工機械の受注が回転寿司、弁当・惣菜、丼物チェーンの大手企業向けなどに好調な模様である。利益面では予算管理徹底などの効果も寄与する模様だ。通期予想に対する第3四半期累計(4~12月期)の進捗率は売上高が79.7%、営業利益が94.2%、経常利益が93.0%、純利益が95.7%と高水準であり、再度の増額の可能性もあるだろう。

 寿司・のり巻きロボット、おむすび・ご飯盛り付けロボットなど米飯加工機械を主力としており、国内では回転寿司・持ち帰り寿司店、弁当・おむすび・惣菜などの中食業態、さらに牛丼店チェーンなどでの新規導入や新規出店、海外では日系フードビジネス企業の積極進出が追い風となっている。また子会社ではアルコール系除菌剤などの衛生資材事業を展開しており、ノロウイルス集団感染などを背景に需要拡大が期待されそうだ。中期的にも一段の収益拡大が期待されるだろう。

 なお3月12日には株式分割を発表している。3月31日を基準日(効力発生日4月1日)として1株を1.2株に分割する。

 株価の動きを見ると、1月31日の増額修正を好感して上げ足を速める展開となった。3月12日の株式分割発表なども好感して3月25日には1409円まで急騰し、05年11月の1220円を一気に突破した。3月26日の終値1379円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS102円83銭で算出)は13~14倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間15円で算出)は1.1%近辺、そして実績PBR(前期実績連結BPS1236円43銭で算出)は1.1倍近辺となる。

 足元で上げ足を速めたため目先的には過熱感の強い形だが、強基調の展開だろう。上場来高値を突破したことで先高感も強めている。今期再増額の可能性に加えて、中期的な収益拡大期待も支援材料であり、短期調整を挟みながら上値を追う展開となりそうだ。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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