【銘柄診断】立花エレテックは自動車、工作機械、空調機器向け好調で増収増益、株価07年以来の4ケタ接近

2013年3月26日 09:21

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

<業績&株価分析>

  立花エレテック <8159> に注目したい。FAシステムと半導体デバイスが主力のエレクトロニクス商社でEMS事業も拡大している。株価は水準を切り上げて07年12月以来の1000円台を視野に入れている。

  今期(13年3月期)連結業績見通しについては、売上高が前期比3.2%増の1275億円、営業利益が同3.9%増の36億20百万円、経常利益が同1.8%増の43億50百万円、純利益が同5.3%増の26億円としている。FA機器では半導体・液晶製造装置向け、半導体デバイスでは白物家電向けマイコンなどが低調で、中国の景気停滞の影響もある模様だが、一方では自動車業界向け工作機械やビル用空調機器などが好調な模様である。通期予想に対する第3四半期累計(4~12月期)の進捗率は、売上高が68.6%、営業利益が53.8%、経常利益が66.6%、純利益が76.2%とやや低水準だったが、円安効果などで挽回は可能だろう。

  来期(14年3月期)については、世界的な景気回復や円安効果に加えて、資本・業務提携した中堅FA機器商社の高木商会とのシナジー効果、ルネサスエレクトロニクス(6723)の販売子会社から一部事業の移管を受けて設立した立花デバイスコンポーネントなども寄与して、収益拡大が期待されるだろう。

  株価の動きを見ると、12年10月の608円をボトムとして、着実に水準を切り上げる展開が続いている。3月25日には950円まで上昇して08年8月の934円を突破した。来期業績に対する期待感が高まっているようだ。3月25日の終値918円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS125円13銭で算出)は7~8倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は2.2%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS1777円51銭で算出)は0.5倍近辺となる。

  日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって強基調の展開だろう。月足チャートで見てもボックス展開から上放れの動きを強めている。来期業績に対する期待感で07年12月以来の1000円台を目指す展開が期待されそうだ。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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