Earth Hourで二酸化炭素排出量が増加?

2013年3月20日 11:44

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記事提供元:スラド

3月23日、世界規模の環境キャンペーン「Earth Hour」が実施される(WWFジャパンのキャンペーンページEarth Hour)。Earth Hourは各タイムゾーンで20時30分から21時30分までの1時間電灯を消すことで、気候変動を止めるためのアクションを全世界で共有するという意義あるイベントだ。その一方で、Earth Hourはむしろ二酸化炭素排出量を増やすという見方もあるようだ(Project Syndicateの記事本家/.)。

Earth Hourでは電灯の消灯だけを呼びかけており、エアコンやテレビ、パソコン、携帯電話などの電気製品については特に言及されていない。WWFジャパンでは消灯時に撮影した写真のFacebookへの投稿も呼びかけている。消灯により発電所からの二酸化炭素排出量は減少するが、すべてが二酸化炭素排出量の減少につながっても中国の二酸化炭素排出量に換算すると4分間ほどだという。一方、英国の電力・ガス会社National Gridの調査によれば、わずかな電力需要の減少は電力網に供給される電力の減少にはつながらないとのこと。逆に電力需要が顕著に低下すれば、供給を元に戻すためのエネルギーが増えるため、結果として消灯時間中の二酸化炭素排出量減少が打ち消されてしまう。また、消灯中はロウソクの使用が推奨されているが、現在のロウソクは多くが石油製品であり、エネルギー効率は電球の100分の1程度だという。2本のロウソクを使えば電球を使うよりも多くの二酸化炭素が排出されるとのことだ。 スラッシュドットのコメントを読む | ハードウェアセクション | 地球 | ハードウェア | 電力

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