【銘柄診断】300円台乗せ接近の川崎近海汽船、業績上振れの勢い、指標割安

2013年3月8日 10:36

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  川崎近海汽船 <9179> (東2)に注目したい。今期(13年3月期)業績上振れの可能性が高く、株価は業績改善期待で水準を切り上げ、11年4月以来の300円台回復も視野に入ってきた。

  今期連結業績見通しについては、売上高が前期比0.6%増の418億円、営業利益が同3.4%減の16億50百万円、経常利益が同5.4%減の15億円、純利益が同76.4%増の10億円としている。純利益についてはバラ積み船の減損損失一巡が寄与する模様だ。近海部門では石炭のスポット輸送、内航部門では石灰石専用船やフェリー輸送などが堅調な模様だが、運賃市況低迷のため営業減益見込みとしている。ただし通期予想に対する第3四半期累計(4~12月期)の進捗率は、売上高が76.8%、営業利益が95.6%、経常利益が98.5%、純利益が96.7%と高水準であり、通期上振れの可能性が高いだろう。来期(14年3月期)は景気回復を背景に海運市況改善が期待され、収益改善に繋がりそうだ。

  株価の動きを見ると、水準を切り上げる展開が続き2月8日と3月6日には戻り高値となる278円まで上昇した。海運市況や収益の改善期待を強める動きだろう。3月7日の終値272円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS34円06銭で算出)は8倍近辺、予想配当利回り(会社予想の年間8円で算出)は3.0%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS709円45銭で算出)は0.4倍近辺となる。

  日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって強基調を継続し、11年4月以来の300円台回復が視野に入ってきた。指標面には割安感があり、今期増額修正期待や来期好業績期待で上値を伸ばす可能性があるだろう。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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