【銘柄診断】11年の戻り高値に接近の第一実業、受注環境良く上抜きへ

2013年3月7日 09:55

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

<業績&株価分析>

 機械専門商社の第一実業<8059>(東1)に注目したい。円安メリットによる収益改善が期待され、東南アジア市場での旺盛な設備投資需要が追い風となりそうだ。株価は11年7月の戻り高値に接近しており、一段高の可能性もあるだろう。

 今期(13年3月期)連結業績見通しについては、売上高が前期比6.0%増の1330億円、営業利益が同4.0%増の53億円、経常利益が同1.2%増の55億円、純利益が同17.3%増の31億円としている。中国・韓国向けIT関連が低調な模様だが、アジア地域を中心にLNG(液化天然ガス)プラント設備、自動車関連の産業機械などが順調としている。通期予想に対する第3四半期累計(4~12月期)の進捗率は、売上高が66.5%、営業利益が50.1%、経常利益が54.4%、純利益が54.0%とやや低水準だったため、通期下振れの可能性に注意が必要かもしれないが、設備投資関連は第4四半期(1~3月期)の売上計上の比重が高く、円安プラス要因だろう。受注は順調な模様であり来期(14年3月期)の収益拡大も期待される。

 株価の動きを見ると、ほぼ一本調子に上昇した後、2月4日の467円から一旦反落して2月15日の411円まで調整した。しかし3月5日には472円まで上昇して戻り高値を更新した。今期下振れ懸念を織り込み、円安メリットや来期業績に対する期待感を強めて再動意の構えのようだ。3月6日の終値468円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS58円94銭で算出)は8倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間16円で算出)は3.4%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS485円23銭で算出)は1.0倍近辺である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線を一旦割り込んだが、すぐに回復した。また週足チャートで見ると13週移動平均線近辺から反発した。サポートラインを確認した形であり、強基調を継続している。11年7月の485円は射程圏であり、08年6月の525円も突破すれば07年10月以来の600円台回復が視野に入りそうだ。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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