トヨタ・レーシング、2013年型「TS030 HYBRID」を発表

2013年2月20日 18:17

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 トヨタ・レーシングは19日、2013年シーズンのル・マン24時間レース及びFIA世界耐久選手権(WEC)へ向けて開発された改良型「TS030 HYBRID」を発表した。

 今月初めにロールアウトされた2013年仕様の「TS030 HYBRID」は、南フランスのポールリカール・サーキットで2月20日から初のフルテストを開始する。2012年のWECシリーズでデビューシーズンながら6レース中3勝を挙げた「TS030 HYBRID」は、今シーズンもル・マン24時間とWECでのタイトル獲得に挑む。

 「TS030 HYBRID」のパワートレインには、トヨタ自動車東富士研究所のモータースポーツ部で開発され、昨年型から更に改良が加えられたトヨタ・ハイブリッドシステム・レーシング(THS-R)が搭載される。独創的なスーパー・キャパシタを使用するハイブリッド・システムは300馬力を発生し、3.4リットル自然吸気V8ガソリンエンジンが発生する530馬力をアシストする。技術規則が大きく変更される2014年シーズンを前に、トヨタ東富士研究所のモータースポーツ部では、2013年シーズン用に更なるパワー、効率、制御レベルと信頼性の向上を図った。

 「TS030 HYBRID」のシャシーも、信頼性と保守性・整備性の向上に主眼を置くと共に、更なるパフォーマンスの向上をはかり、2013年シーズン用として設計された。

 「TS030 HYBRID」を設計し組み立て、活動するトヨタ・モータースポーツ有限会社(TMG:ドイツ)では、最新鋭の開発設備を用いて専門のエンジニアが車両性能のさらなる進化を目指した。

 改良型モノコックを含む進化した空力パッケージは、2013年のレギュレーション変更によりワークスLMP1カーに課せられた最低車両重量15kg増の影響を最小限に抑え、かつパフォーマンスの向上を可能としている。

 2013年のWECスケジュールは、第1戦イギリス シルバーストーン(4月14日)、第2戦ベルギー スパ・フランコルシャン(5月4日)、第3戦フランス ル・マン24時間(6月22日)、第4戦ブラジル サンパウロ(9月1日)、第5戦アメリカ オースティン(9月22日)、第6戦日本 富士(10月20日)、第7戦中国 上海(11月10日)、第8戦バーレーン(11月30日)となっている。

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