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【編集長の視点】日産は急続落、自動車株は「1強8弱」から「7強2弱」へ業績・株価構造転換か?!
<マーケットトーク>
日産自動車 <7201> は12日、45円安の957円まで下げて急続落している。連休前の8日大引け後に今3月期第3四半期(3Q)決算を発表、3月通期業績は、昨年11月の下方修正値を据え置いたが、3Q業績自体が、2ケタ減益と連続減益率を悪化させて市場コンセンサスを下回り、通期業績に対して低利益進捗率にとどまったことを嫌い利益確定売りが増勢となっている。
3Q業績は、前年同期比0.8%増収、18%営業減益、12%経常減益、12%純益減益と続落し、3月通期業績対比の利益進捗率も、60~72%と目安の75%を下回った。為替レートは、前期3Q実績の1ドル=77.4円から81.1円、1ユーロ=101.8円から105.1円といずれも円安となったが、3Q3カ月のグローバル販売台数が、中国が13.8%減、欧州が13.5%減と落ち込み、全体でも3.8%減と落ち込んだことが響いた。
3月通期業績は、中国・グローバル販売台数、為替レートとも11月想定を変更せずに11月予想を据え置き、純利益を3200億円(前期比6%減)と見込んだ。市場コンセンサスを約130億円下回る。
自動車株の3Q決算発表は、連休前8日発表の同社といすゞ自動車 <7202> の開示ですべて終了したが、この結果は、トヨタ自動車 <7203> の再上方修正など5社が3月通期業績の上方修正に進み、いすゞと日産が前回予想を据え置き、ホンダが再下方修正となり、いすゞの3Q業績は過去最高となっただけに、業績面では「7強2弱」の結果となった。かつてのトヨタの「ひとり勝ち」の「1強8弱」からの構造転換を窺わせるものがある。
株価的には、7社が、いずれもが今年年初に昨年来高値を取りエレクトロニクス株とは対照的な「9強」を示現しているが、今後、株価面では選別物色を強めて「7強2弱」となるか力関係が注目されることになる。(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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