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全面高で銘柄絞り込みの選別物色重要、IR姿勢の濃淡も浮上=浅妻昭治
<マーケットセンサー>
株式投資は、結果がすべてである。儲けてなんぼの世界そのものだ。「勝てば官軍」、「上がる株が優良株」などと言って憚らない投資家が大半だろう。しかし、なかにはそんな賭博性の強い投資行動よりも、もう少しジックリと株式投資のプロセスを楽しみたいと考えている投資家も、少数派ながら生き永らえているはずである。
そんなまだるっこしい投資スタイルは、ネット上に投資情報が氾濫し、さらに株価形成が先物主導、超高速取引中心となれば至難の技ではある。しかも、上場企業の情報開示姿勢にも、投資家寄りかそうでないかの濃淡があって、なかなかことは簡単に運ばないことが多い。
ここで企業名をあげて恐縮だが、IR(投資家広報)活動の問題児といえばファナック <6954> が代表である。制度的な情報開示の一つの決算短信の中身の薄さ、さらに同社のホームページの素っ気なさなどかねてから指摘されていたことで、投資家と双方向でコミュニケーションを取ろうとする姿勢とはほど遠い。これでは、個人投資家が、みずから銘柄発掘をして企業分析をし、投資タイミングを計るプロセスを楽しむ株式投資は、望むべくもない。
それでも同社株は、ファーストリテイリング <9983> と並んで日経平均株価への寄与度の高い銘柄の双璧である。先物取引に絡んで株価が上げ下げ、結果オーライ銘柄の代表銘柄であり続けるだろう。株価の上昇、時価総額の拡大が、最高の株主還元策と目の前に貼り付けられれば、一言も文句は言えない。
相場全般は、昨年11月の野田佳彦前首相の解散総選挙表明から底上げ、個別銘柄も、主力株買いから出遅れ株物色へと循環し全面高となっている。ここまで水準訂正が続くと、そろそろ銘柄の絞り込みが始まるはずであり、そのキッカケとなるのが、この1月中旬からスタートする3月期決算会社の第3四半期(4~12月期)業績の発表とみてよさそうだ。業績の好不調、上方修正・下方修正動向などが重要ポイントとなるが、負けず劣らず注目されるのが、企業のIR姿勢である。
そこで事前にマークして置きたいのが、IRに積極的な銘柄で、その代表は、昨年11月8日に日本IR協議会から優良企業賞を受賞した銘柄である。大賞を受賞したオムロン <6645> (大1)以下、13銘柄に及ぶ。13銘柄のうち、昨年末からこの年初にかけて昨年来高値を更新した銘柄は、9銘柄に達した。この銘柄から物色銘柄絞り込みでさらに急浮上する銘柄も予想され、事前準備の労を取って十分である。(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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