日立、インドで海水淡水化プロジェクトに関する給水契約を締結

2013年1月15日 11:44

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 日立製作所は11日、同社と海水淡水化を主力とするエンジニアリング会社のHyflux Ltd.(本社 : シンガポール)によって構成されるコンソーシアムが、インド・グジャラート州ダヘジ経済特別区における海水淡水化プロジェクトについて、インド・ダヘジ経済特別区管理会社(DSL)との間で、給水量や給水価格などの水売買に関する契約(給水契約・Water Purchase Agreement)を締結したと発表した。今後コンソーシアムは、同プロジェクトの実現に向けて環境アセスメント許可取得などを行っていく。

 同プロジェクトは、グジャラート州ダヘジにある経済特別区内の工業団地にコンソーシアムが海水淡水化プラントを建設し、30年間(建設期間含む)にわたり工業用水を安定的に供給するもの。また、同プロジェクトは、日本政府とインド政府が共同で進めている、デリー・ムンバイ間約1,500kmの間に民間資本を活用しながら工業団地などを整備する「デリー・ムンバイ間産業大動脈構想」の一つ。

 これまでコンソーシアムは、2009年12月の日印首脳会議での政府間合意を受け、省エネ・低炭素型のスマートコミュニティ構築を目的として進められている経済産業省の「平成22年度インフラ・システム輸出促進調査等委託事業(グローバル市場におけるスマートコミュニティ等の事業可能性調査)」の下、事業化の検討を進め、2012年3月に共同開発契約をDSLとの間で締結し、協議を進めてきた。

 今回コンソーシアムは、ダヘジ経済特別区内の工業団地に供給する工業用水における、給水量(33.6万m3/d)、給水期間(30年間)、給水価格、DSLによる買取条件等の詳細についてDSLと合意し、給水契約を締結した。今後コンソーシアムでは、環境アセスメント許可取得、融資契約締結などのプロセスを経て、2013年秋頃を目途にDSLとの最終合意に向けた協議を行っていく。

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