三井物産、自動車プレス部品メーカー世界最大手の米州事業に30%出資参画

2013年1月7日 17:30

印刷

 三井物産は7日、世界最大手のスペイン自動車プレス部品メーカーであるGestamp Automocion, S.L.(GA社)の米州事業会社群に最大30%出資参画することで同社と合意し、2013年1月4日に関連諸契約を締結したと発表した。

 GA社の米州事業会社群は、米国、メキシコ、ブラジル、アルゼンチンの4カ国に計15工場を保有している。三井物産は独禁法関連当局の許認可取得後に、米州事業会社群の第三者割当増資を引受け、15%の株式を取得するとともに、米州事業会社群に対する普通株式転換権付融資を実行し、GA社の米州事業会社群の最大30%株式を総額約3億ユーロ(約330億円)で取得することになる。

 GA社は、主に欧米系自動車メーカー向けに自動車ボディ及びシャーシ等の構造部品に代表されるプレス部品の製造、販売を手掛けている。欧米系自動車メーカーのグローバル展開に合わせて事業成長し、全世界の製造拠点は98拠点(計画中含む)、2011年の売上高で自動車向けプレス部品分野で世界最大規模となっている。また、今後欧米系自動車メーカーに幅広く採用されることが期待されているホットスタンピング等の世界最高水準の技術を持ち、高い環境性能(自動車の軽量化による低燃費化)や安全性能の実現に貢献してきた。

 三井物産は素材から自動車の販売に至るまでの自動車バリューチェーンの拡充を推進している。今回のGA社との共同事業においては、三井物産の総合力の発揮によりSteel Technologies社を中心とする鋼材供給ネットワーク機能、ロジスティック機能、ファイナンス機能および新素材の提案等を通じてGA社の米州事業会社群の企業価値向上を目指す。また、アジア系自動車関連メーカー向け取り組みで協業し、米州でのGA社との共同事業を三井物産の自動車バリューチェーンにおける鉄鋼製品を中心とした各分野での重要なコア事業に位置付けていく。

関連記事