【編集長の視点】大幸薬の11連騰でノロウイルス関連株に人気盛り上がる

2012年11月29日 13:40

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

<マーケットトーク>

  大幸薬品 <4574> は、23円高の829円と11営業日続伸している。厚生労働省が、11月27日にノロウイルスによる感染胃腸炎、食中毒の流行に関して注意喚起を促したことから、同社の二酸化塩素ガス発生ゲル剤が、感染予防に有効として関連株買いが続いている。

  厚生労働省の注意喚起によると、ノロウイルスによる感染性胃腸炎の定点当たりの届出数は、11月12日から18日までの週で11.39とこの時期として2006年の16.42に次ぎ、この10年間で2番目の多さとなっており、食中毒の発生件数も10月の11件から11月は26日までで26件と増加傾向にある。このため流行の予防のために手洗い、うがい、調理器具の洗浄・消毒などの励行を呼び掛けている。

  大幸薬の二酸化塩素ガス発生ゲル剤は、流し台のモデル環境下でノロウイルスを99%減少させたことが学会報告されており、この感染予防の最右翼株として買い評価されている。鳥インフルエンザの流行期に同社の除菌剤「クレベリン」シリーズへの特需発生で株価が急騰したことも連想されている。

  同社のほか関連株は、うがい薬の明治ホールディングス <2269> が、20円高の3695円と反発し、検査キットのみらかホールディングス <4544> が、変わらずの3330円で寄り、栄研化学 <4549> が、7円高の1140円、整腸剤のビオフェルミン製薬 <4517> (大1)が、6円高の1995円とそれぞれ3日続伸するなどほぼ軒並み高となっている。

  全般相場は、前日の米国市場でNYダウが106ドル高と反発したもののなお「財政の崖」懸念が残るなど不透明で、円高修正もやや一服、主力株中心に伸び悩みをみせるなか、ノロウイルス関連株の逆行高展開も有力となる。(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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