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東芝、スマホ向けCMOSイメージセンサを発売 業界初の色ノイズ低減回路を搭載
左:色ノイズ低減回路なし、右:色ノイズ低減回路あり(画像:東芝)[写真拡大]
東芝は28日、スマートフォンやタブレットのカメラ向けに、業界で初めて色ノイズ低減回路(CNR回路)を搭載した、画素サイズが1.12マイクロメートルで、解像度が13メガピクセルの裏面照射型(BSI)CMOSイメージセンサを開発したと発表した。12月からサンプル出荷を開始し、2013年5月に量産を開始する。また、8メガピクセル、フルハイビジョンサイズの製品も順次量産する。
新製品は、センサと東芝独自のCNR回路をワンチップに搭載することで、業界最小クラスの画素サイズ1.12マイクロメートルの製品で、東芝が従来から展開している画素サイズ1.4マイクロメートルの製品と同等の性能を実現した。これによりチップの小型化が進み、更にはカメラモジュールの小型化が可能となり、スマートフォンやタブレットの薄型化に貢献する。
近年スマートフォンやタブレット市場において、薄型軽量化と高性能化が進んでおり、カメラ機能を担うCMOSイメージセンサも小型化と高解像度化が求められている。しかし、CMOSイメージセンサの画素を小型化した場合、画素に入射する光量が減り、感度が低下、結果として色ノイズが増加してしまうため、高解像度を実現するためには大型の画素・カメラモジュールを使用し、光量を確保する必要があった。これに対し、東芝は独自のCNR回路を搭載し、画素の小型化に伴う色ノイズを低減させることでCMOSイメージセンサの小型化かつ高解像度化を実現した。
東芝は、CMOSイメージセンサ事業をアナログ&イメージングIC分野の注力製品の一つと位置づけており、今後も小型化・高画質化といった市場のニーズに対応しながらラインアップの拡充を図ることで、スマートフォン・タブレット向けCMOSイメージセンサ市場において2015年に30%のシェアを目指す。
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