効果の長期間持続するインフルエンザワクチンの実現は近い?

2012年11月4日 18:37

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記事提供元:スラド

eggy 曰く、 現在のインフルエンザワクチンは効果が半年程度しか持続しないため、毎年予防接種を受けなおす必要がある。しかし、米国立アレルギー・感染症研究所のGary J. Nabel氏によれば、長期間効果の持続するワクチンが近い将来には開発されるとのこと(The New York Timesの記事本家/.)。

長期持続型のインフルエンザワクチンが完成すれば、若い時に2度接種を受け、その後は補助の注射を数回受けるだけで済むという。Nabel氏は、このようなワクチンが十数年のうちに完成すると予測しているようだ。また、インフルエンザウイルスにはA型やB型といった型の違いや、変異による亜型や株などの違いがあるので、現在は毎年流行を予測してワクチンを接種している。このような違いに対応するため、「万能」インフルエンザワクチンの実現に向けた研究も進められている。

オックスフォード大学では、感染した細胞の表面に現れる比較的変異の少ないタンパク質を利用して、T細胞が攻撃相手を見分けられるようにするワクチンを開発している(/.J記事)。一方、スクリプス研究所では、1993年に日本の研究者がH1N1に感染させたマウスから取り出した抗体に着目。この抗体は細いヒゲ状の突起を持ち、インフルエンザウイルス表面のヘマグルチニンの溝に取り付くことで結合する。溝はウイルスが細胞と結合する際に使用するものであり、あまり大きく変異できないのではないかと考えられるとのことだ。

Nabel氏は、これらの研究成果を利用してワクチンを開発しているが、どのようにして体内で必要な量の抗体を作り出せるようにするかという点が課題だという。

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