父親の年齢高いほど子どもの遺伝子の変異が発生しやすい?

2012年8月29日 13:16

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward 曰く、 アイスランドのゲノムデータ企業「デコード(deCODE)」などのチームによると、新たな「遺伝子変異」と受胎時の父親の年齢には関連性があるという(AFPBBニュース)。過去の研究では遺伝子の新生突然変異と、自閉症や統合失調症との関連が指摘されている。

 このチームは、親の遺伝子にはないゲノム配列の変化を見つけるために、両親と子どもの親子3人計78組と対照群数百組のゲノム解析を行ったところ、遺伝子に起こる新生突然変異の発生率の増加は、要因の97.1%が受胎時の父親の年齢にある可能性が示されたという。一方で新生突然変異の発生率の増加と、受胎時の母親の年齢には関連はなかった模様。

 現在の新生児は平均して約60の小規模な新生突然変異を持って生まれてくる。父親が20歳の場合、新生突然変異の平均数は25だが、40歳の場合では65だった。新生突然変異が起こる確率は受胎時の父親の年齢が上がるほど上昇、父親の年が16歳違うと発生率は倍になった。つまり20歳の父親に比べて36歳の父親のほうが、子どもに新生突然変異が起こる確率が2倍になるとされている。

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