三井物産、チリの銅生産大手コデルコ社と融資契約を締結 戦略提携も

2012年8月24日 11:01

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 三井物産は23日、世界最大の銅生産会社であるコデルコ社と戦略提携契約を締結し、また、Anglo American plc.の子会社であり、世界最大級の銅鉱山を保有するアングロスール社の株式取得のための融資契約を締結するとともに、アングロスール社の株式29.5%を共同保有することに合意したと発表した。

 今回、三井物産とコデルコ社は、合弁会社を設立(出資比率はコデルコ社83%、三井物産17%)し、世界最大級の銅鉱山を保有するアングロスール社の株式を取得することに合意。また、三井物産とコデルコ社は包括的戦略提携を構築し、金属資源及びその関連ビジネスを両社共同で国際的に推進していくことにも合意した。「本戦略提携は今後長きに亘る両社の友好関係の礎となるものと考えている」と三井物産はコメントしている。

 なお、三井物産は、コデルコ社に対し、アングロスール社株式24.5%取得のための18.63億ドル(約1460億円、融資に係わる諸費用を含む)の短期つなぎ融資を提供する。今回の融資契約に基づき、三井物産はコデルコ社に対して有利な条件での借換融資を提案することができ、コデルコ社がその提案を受諾した場合には、三井物産は合弁会社の株式15.25%を追加取得する権利を取得する。

 三井物産とコデルコ社は、合弁会社を通じてアングロスール社株式の29.5%を共同で保有し、アングロスール社の第二位の株主となる。コデルコは合弁会社に対して24.5%のアングロスール社株式を拠出し、また、合弁会社は三井物産による11億ドルの出資金をもってアングロスール社株式5%を追加取得する。

 さらに、三井物産とコデルコ社は包括的な戦略提携を構築することに合意し、三井物産はコデルコ社による国際展開を支援すると共に、リチウム・モリブデン・硫黄等の分野のほか、関連ビジネスである鉱山機器の供給等の広範囲な分野におけるビジネスの共同推進を目指す。加えて、三井物産はアングロスール社の生産する銅の29.5%を引き取り、その全量を販売する権利を保有する。

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